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フィギュアスケート世界選手権 感想その2

世界選手権の男子シングルの感想その2。

今回のメダルの色を決定した要素に、滑走順による戦略があったと思う。

最終滑走者のジェフリー・バトルが1位。
最後から2番目のブライアン・ジュベールが2位。

この2選手、順番が逆だったら、順位も入れ替わっていたかも知れないし、逆にメダル圏外になっていたかも知れない。
以下、SP終了時の順位と滑走順、そしてFSの順位。

FS滑走順:19 Tomas VERNER(CZE)   SP:4位(79.87) FS:20位(112.07)
FS滑走順:20 Johnny WEIR(USA)    SP:2位(80.79) FS:5位(141.05)
FS滑走順:21 Daisuke TAKAHASHI(JPN) SP:3位(80.40) FS:6位(139.71)
FS滑走順:22 Stephane LAMBIEL(SUI) SP:5位(79.12) FS:7位(138.76)
FS滑走順:23 Brian JOUBERT(FRA)   SP:6位(77.75) FS:2位(153.47)
FS滑走順:24 Jeffrey BUTTLE(CAN)  SP:1位(82.10) FS:1位(163.07)

最終組では、初っ端のトマッシュ・ベルネルの大失速に始まり、ジョニー・ウェアー、高橋大輔、ステファン・ランビエールまでが魔物にでもつかれたかのように、複数のジャンプで失敗を繰り返し、得点が全く伸びない状況。

そんななかで、ブライアン・ジュベールは最後から2番目で登場。
SPで6位とメダル争いから後退していたが、これまでに演技を終えた上位選手がことごとく低い得点に終わっていた。したがって、一発逆転ではなく、ジュベールにとっては普通の演技をすれば金メダルまで手がとどく状態、これにジュベールはかなり楽な気持ちで挑めたはずだ。そして構成も4回転を1回に抑えて、その他もスピードに乗ってほぼノーミスで滑りきった。
その時点で金メダルを確信しただと思う。嫌な流れを断ち切ったのはさすがだが、かなり気持ち的には楽でプラスな気持ちで挑めた結果は、後1人を残してこの時点でトップに躍り出た。

仮に、ジュベールが1番滑走だったならば、4回転を1回などという構成にはせず、2回もしくは3回挑み、ジュベールが失敗していたかもしれない。

逆に、高橋が最後から2人目だったならば、もっと抑えた滑りで、最後の違反ジャンプも無かったかもしれない。

ランビエールにしても同様だと思う。

そして、最終滑走のジェフリー・バトル。4回転を挑戦することもなく、3回転を余裕を持って決めていき、FSを演じきり、結果はFSも1位。確かに、この大会のバトルはこれまでとは全く違っていた。絶好調で、どこで滑ろうと、他に惑わされない強さを秘めていたようにも思う。だが、余裕をもって最終滑走に挑めたことも否めないだろう。その結果がやはり最高の演技、観客の気持ちも盛り上げてくれた。

大会後、4回転を1度も跳ぶことなく優勝したバトルを、ジュベールは批判、一方、バトルは、質の良い技、完成度の高い技を見せることも重要と反論していたという。
この2人、なかなかに象徴的で、どちらの意見にも一理はある。
個人的には、やはり大技の醍醐味は魅力的なのだが、複雑だ。

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